WordPressでブログを始めるにあたって必要な作業や工程を、WordPress歴10年のベテランが初心者の方にも分かりやすくお伝えします!
まずは必要な工程としては、ざっくり以下の通りです。
- サーバー選定
- ドメイン取得
- WordPressインストール
- WordPress初期設定
今回の記事では、WordPressでブログを始める際に必要なサーバーの選定に焦点を置いてお伝えします。
この記事の目次
サーバーとは
では、まずサーバーとは一体なんでしょう?
サーバーとは本来、PHPやMySQLなどのミドルウェアがインストールされているOS(オペレーションシステム)を指しますが、一般的にサーバーというと、ApacheやNginxなどのWebサーバーをそう呼ぶ事が多いと思います。
Webサーバーの役割は、クライアントから受け取ったHTTPリクエストに対してレスポンスを返すというものです。
そう聞くと非常にわかりづらいのですが、下記の図でご説明致します。
たとえば、「https://gisco.biz/about/」のページを見たい場合は、まず最初にご利用の端末が私のサーバーへHTTPリクエストを投げます。
WordPressの場合は、WebサーバーがHTTPリクエストを受け取った後、コアファイルがパラメーターを解析しデータベースへアクセスします。
この際、ある一定のルールに則りデータベースから探しに行くのですが、それらのルールの事を「リライトルール」と呼びます。
データベースから該当の記事情報を抽出し、最後にWebサーバーがクライアントへHTMLを含めたレスポンスを返却するという流れになっています。
ざっくりとで大丈夫です。
そんな仕組みなんだー程度で良いので、頭に入れておくことが大事です!
サーバーの種類
サーバーの仕組みと動きが何となく分かったところで、早速サーバーの種類を見ていきましょう。
ざっくり分けて4種類あります。
- レンタルサーバー
- 専用サーバー
- VPS
- クラウドサーバー
上記の4つです。
それぞれ特徴を見ていきましょう。
レンタルサーバー
これは非常に分かりやすいですね。
いわゆる共有サーバーで、サーバー内でドメイン毎にドキュメントルートが設定されており、沢山の利用者がシステムのメモリなどのリソースを共有するものです。
イメージがつかない方の為に説明すると、マンションのようなものです。
1つの建物の中にいくつも部屋があり、水道や電気を分配して使っているというイメージです。
メリット
- 安い
以上。
デメリット
- 表示速度が遅い
- 細かい設定が出来ない
- セキュリティリスクが高い
- 安定性が低い
表示速度が遅い
先ほどご説明した通り、共有サーバーでは他の契約者も同じリソースを利用していますので、どれだけ「高速!」と謳っていようが正直微妙です。
どれだけWordPress側の処理やHTMLのレンダリングを高速化しようと、サーバーの応答速度以上に表示速度を改善できる項目はありません。
細かい設定が出来ない
共有サーバーではリソースを共有しているため、細かいキャッシュの設定や、データベースのクエリキャッシュ設定、ミドルウェアの設定が行えません。
ミドルウェアのチューニングを行う事で、サーバー自体への負荷を軽減させ、なおかつ高速化に繋がる可能性が高いのですが勿体ないです。
セキュリティリスクが高い
次に、セキュリティリスクが高いという点ですが、以前お問い合わせ頂いたお客様のサーバーで実際にあった事故です。
WordPressのプラグインの脆弱性を突かれ、uploadsディレクトリにバックドアを仕込まれてしまっていました。
プラグインの脆弱性については過去の記事をご参考ください。
そのファイルをブラウザから見てみたところ、サーバー内の全てのディレクトリが閲覧・編集できるようになっていました。
共有サーバーなので、もちろん別のWordPressサイトや、通常のHTMLサイトもハッキングされており、別のサーバーへサイトを移設せざるを得ませんでした。
つまり、同じサーバー内に脆弱性があるサイトがホスティングされていた場合、そのサイトから感染させられてしまう危険性があります。
安定性が低い
次は、安定性についてですが、これもやはり共有サーバーだからこそ起こり得るリスクです。
WordPressサイトが重いというのは一般的に言われている事ですが、正確に言い換えるとメモリを食うという事です。
そんなWordPressサイトが複数ホスティングされている場合、メモリを逼迫してしまい、自分のせいではないのに表示速度が低下してしまいます。
上記では散々とレンタルサーバーをボロカス言いましたが、Xserverはよく使っていました。ここだけはオススメです。
レンタルサーバー選べと言われたら、私ならこれにします。
サポートもしっかりしていましたし、唯一使えるレンタルサーバーですね。
専用サーバー
専用サーバーは、その名の通り物理的にサーバーを1つ占有できるので、他人の影響を受ける事なくサイト運営が行えます。
メリット
- リソース独り占め
- 安定稼働
- 設定の自由度
- セキュリティ対策し放題
と、かなり理想的ですね。
デメリット
- サーバーの管理が専門的で難しい
- 問題が発生した際の切り分けが難しい
- 全てが自己責任
- 金額が少し高い
- 拡張性が低い
そうなんです。
何でもできる反面、何でも自分で行わないといけません。
企業でサイトを作り、ウェブサイトを管理するIT部門があるような場合は良いと思いますが、個人でブログを書いていきたいような場合には少しオーバースペックかと思います。
VPS
Virtual Private Serverの略です。
稀に、VPSサーバーという方がいますが「VPSサーバー」と言うと馬から落馬状態です。被ってます。
仮想サーバーという意味で、ひとつの大きなサーバー内にそれぞれルート権限を持たせた仮想環境を作成し、そこを占有する事ができます。
何を言っているか分からない方の為に、図で説明します。
契約者は、サーバーを1つ占有できますので、お好きなアプリケーションやミドルウェアを自由にインストールする事ができます。
メリット
基本的には専用サーバーと同じです。
- リソース独り占め
- 比較的簡単に始められる
- 安定稼働
- 設定の自由度
- セキュリティ対策し放題
デメリット
- ある程度サーバーの知識が必要
- 拡張性が低い
各種ホスティング会社で、月額500円程度から始める事が出来ますし、自由度が高くサーバーサイドにも詳しくなれます。
個人のブログなどで利用する際はこの「VPS」がオススメです。
中でも、個人的にオススメなのがConohaのVPSです。
利用してみようかな、という方は最低限のセキュリティ対策はお忘れなく!
クラウドサーバー
最近よく聞くクラウドサーバーです。
クラウド上にルート権限を持った仮想環境を作成し、その環境を占有する事ができます。
VPSと何が違うのかというと、DBサーバーの追加やネットワーク設定、ロードバランサー設定など、契約後にサーバーを拡張したりその他の設定をシームレスに行う事ができます。
VPSの場合は、別途サーバー契約が必要だったり一度解約した後にプランを変えて再契約する必要がある事が多いですが、クラウドサーバーであれば面倒な事は必要ありません。
メリット
- リソース独り占め
- 比較的簡単に始められる
- 拡張性が高い
- 安定稼働
- 設定の自由度
- セキュリティ対策し放題
ほとんどいい事ずくめですね。
やはり後発組のサービスや仕組みは、良いものが多いです。
デメリット
- VPSよりは専門知識が必要になる
- 従量課金制が多い
従量課金制が多く、データ転送量により請求金額が変わります。
ご自身のウェブサイトが大きくなってきて、そろそろ乗り換えようかという方にはオススメです。
まとめ
この記事では、これからブログを始めようとする方にオススメなサーバーをご紹介しました。
私はGMOの回し者ではございませんが、総合的に考えると一番のおすすめはConohaのVPSです。
ウェブサイトの移設は地味に面倒で意外と複雑な作業です。
giscoでは、サイトの移設に関しても格安でお手伝い致しますので、是非ご連絡ください!